「献体」とは、
自分の遺体を大学医歯学生の実習教育・研究のために無条件、無報酬で提供する行為のことで、生前に登録しておく必要があります。
今回は、献体に必要な手続きなどについて、紹介いたします。
※ここに記載している内容は、あくまでも一例です。献体先の機関によって、内容が異なる場合があることをご了承ください。
1.献体登録をするには、所定の申込書に必要事項を記入して提出(郵送でも可)するだけです(※私の登録先の大学は、B5サイズの用紙1枚のみでした)。
2.献体登録には、入会費や年会費は必要ありません(※補助金や助成金で運営されている場合)。
3.献体登録には、必ず家族・親族(2人以上)の同意が必要です。
実際に亡くなって献体する際、遺族の立ち会い、承諾が必要になります。この時、担当者が献体について説明し、承諾書に記入することになります(遺骨の引き取りについても説明有り)。
※2人以上となっているのは、できる限り多くの家族・親族の理解を望むためであり、また、同意者が1人だけであれば、その同意者が先に亡くなった場合、献体の承諾を得る遺族がわからなくなるためです。
※遺骨の返還に際して、家族・親族に連絡が取れない場合、行政機関に個人情報の開示を請求する場合があります。
4.同意する家族・親族の範囲は、配偶者の他、三親等以内の血族(両親・子・兄弟姉妹・祖父母・叔(伯)父・叔(伯)母・甥・姪など)です。
※同居の有無、住所の遠近、日頃の付き合いの有無などは問いません。
※姻族(配偶者は除く)は同意できません。また、知人や福祉施設の方も同意できません。
5.身寄りの方が全くいない方は、献体登録できません。
6.実際に献体した後、取り止めることはできます。その際、献体にあたってすでに発生している移送費、保管費等の諸費用は遺族の負担となります。
7.献体登録先では、定期的に遺族を招いて無宗教式で慰霊祭を行ったり、納骨塚や霊安室での回向が行われたりしています。
8.献体登録先が遺体の引き取りを県内などのエリアに限っている場合は、エリア外へ転居すると献体登録を取り止めなければならないことになります(※エリア外への転居後でも変わらず遺体の引き取りに応じる機関もあります)。
次回は、献体登録後の流れなどについて、紹介いたします。
引き続き、お役に立てば幸いです。
※過去記事はこちら
◎「献体」ってご存知ですか?①【生前整理の大切な意思表示】
◎「献体」ってご存知ですか?②【生前整理の大切な意思表示】