「献体」ってご存知ですか?②【生前整理の大切な意思表示】

「献体」とは、
自分の遺体を大学医歯学生の実習教育・研究のために無条件、無報酬で提供する行為のことで、
生前に登録しておく必要があります。

今回は、私自身の経験をもとに、実際に献体をする場合の条件などについて、紹介いたします。
※ここに記載している条件は、あくまでも一例です。献体先の機関によって、条件が異なる場合があることをご了承ください。

1.献体は、人体の正常な構造を学ぶためのものなので、臓器提供後の献体はできません。

2.病気や手術の痕があっても献体できます。それは、「正常」なものと比較することにより医学を学ぶことができるからです。ただし、自死や溺死などの事故死、亡くなってから時間が経ってしまった場合等、献体に適さない状況の場合は献体できません。
※一部の感染症に罹患(発病の他、無症状でも細菌やウイルスなどを保有している場合なども含む)の場合は、献体先での二次感染を防ぐための理由で献体できません。
〈感染症の例〉劇症肝炎、B型・C型肝炎、肝硬変、HIVなど

3.亡くなった病院等から直接遺体をお引き取りする他、お通夜や葬儀の後にお引き取りすることもできます。また、遺体の保存のため、必ず専門業者によるドライアイス処置が必要です(その際の諸費用は遺族負担)。
※献体先が負担する費用は、①遺体のお迎え場所から献体先までの移送費 ②火葬代 ③骨壺代 のみ

4.遺骨は、教育・研究の後、火葬に付し、遺族に返還されます。献体先に納骨を希望することはできません。

5.遺骨の返還まで、3~5年くらいかかります。

次回は、献体に必要な手続きなどについて、紹介いたします。
引き続き、お役に立てば幸いです。

※過去記事はこちら
「献体」ってご存知ですか?①【生前整理の大切な意思表示】

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