「献体」とは、
自分の遺体を大学医歯学生の実習教育・研究のために無条件、無報酬で提供する行為のことで、
生前に登録しておく必要があります。
献体された遺体は、
学生が解剖学を学ぶための教材となります。
なお、解剖には大きく分けて、
⑴正常解剖(人体の構造を調べるための解剖)
⑵病理解剖(死後すぐに病変を調べるための解剖)
⑶法医解剖(変死体の死因を調べるための解剖)
の3種類があります。
献体された遺体の解剖は、このうちの⑴正常解剖にあたります。
最近は、昔と比べて解剖への忌避感が薄れてきており、医歯学の発展と向上に役立ててもらおうと、献体を希望する人は増えています。
ただし、実際の手続きなどについてはあまり知られていません。
今回、私自身、今住んでいる福岡県内にある大学に献体登録をすることにしました。
そこで教えていただいたことや、初めて知ったこと、わかったことなどを踏まえ、
次回から、献体に必要な手続きや条件などについて、一例として紹介して参ります。
お役に立てば幸いです。
※夏目漱石も東京帝国大学医科大学(現在の東大医学部)に献体しています(漱石の脳は、現在も東大の博物館に標本として保存されているそうです)。