【歴史から見る生前整理】宗派の開祖が説いた「葬式は無用」の意味

浄土真宗の開祖である親鸞聖人はこう言ったそうです。
「私が死んだら、遺体は賀茂川へ捨てて魚に与えよ。葬式は無用」

その真意は、
「皆、肉体の葬式ばかり考えて、それを教えているのが仏教だと思っているがそうではない。仏法の信心を最も重く見るのが仏教である」
とのこと。

なお、仏法の信心とは、
「死んでからではなく、生きている時に、これまで生きてきてよかったと本当の幸せになることを心掛けること」
だそうです。

また、時宗の開祖である一遍上人はこう言ったそうです。
「私が死んでも、葬式などしてはならない。遺体は野に捨て獣に施すべし」

どちらも現在の日本で主流となっている仏教宗派の開祖の言葉であり、そこには相通じるものがありました。
「葬式をするな」と述べていたことは、
現代では当たり前となっている葬儀の形から考えると、とても意外に思いましたが、
「葬式のことよりもまずは、今を生きている自分が幸せになれるよう、日々を過ごすことが大事であり、
そう過ごしていく中で、宗派や形式に囚われず、自分の理想とする供養の形を考えればよい」
と説いているように感じました。
これを実践することは、大切な生前整理のひとつです。

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